大妻中学校説明会レポート②(2021年10月12日)
本日はオンラインで行われた大妻中学校の学校説明会を、受験ドクターの算数・理科講師の勝山 利信がご紹介いたします。
大妻中学校では、自分で考え行動し主体的に物事に取り組む「自律と自立の精神」をもとに、目標に向かってともに助け合いながら活動する「協働の心」、現代社会とどう関わるか事故の夢を将来像を描く「社会とつながる」、自ら学び高い知識や技能を着実に身につける「確かな学力」という4つの資質を身につけ、「良き社会人」への確かな基礎を作ることを目標とした教育を行っています。そのために、中学高校の6年間を2年ずつ基礎力養成期・充実期・発展期とわけそれぞれの時期に合わせた目的や目標をもった学習環境を築いています。また、グローバル教育や新しい教育としてアクティブラーニングやICTを取り入れた様々な学習活動を行っています。
・市ヶ谷 JR出口・ A3番出口 より徒歩10分
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2021年10月12日に行われた大妻中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は大妻中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©大妻中学校
学校長ご挨拶
成島由美校長からご挨拶がありました。
その中から一部を紹介いたします。
校長挨拶の概要
算数の入試問題について
数学科教員の先生より算数の入試問題についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。
算数の出題の特徴
1.全問記述式
(1)大問1は1問7点、大問2以降の9問は8点(2問に分かれている場合は4点ずつ)
(2)正解に達する可能性に応じて部分点を設定する。
- 模範解答の解説のような説明ではなく、式の羅列や考えのメモで良い。
- 採点者に伝わるように単位をつけたり、数値の意味を書くと部分点になりやすい。
- 途中式やメモが一切なく解答のみの場合は0点として扱う。
2.出題のバランス
各分野バランス良く出題する。
- 主な出題内容 割合/百分率/速さ/比/平面図形/立体図形/特殊算/数え上げ
- 過去問から傾向はつかめる。
3.解答上のアドバイス
- 問題用紙を左右に分けると、左側が60点、右側が40点の配点になっており左側を9割、右側を5割得点できれば、合格ラインに届く想定。
- 得意分野を優先して取り組み、大問の(1)は思いのほか簡単であることも多いので、しっかりと得点化を図る。
- 入学後の数学の学習で、粘り強く実験的に代入して考えることもあるので、そのような姿勢は大切。
- 正確で迅速な計算力はしっかりと身につけておく必要はある。
国語の入試問題について
国語科教員の先生より国語の入試問題についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。
国語の出題の特徴
1.出題傾向
①文学的文章(小説、随筆)②論説文、説明的文章③韻文(詩、短歌、俳句)④言葉の問題、から3~4題を出題
- 論理的思考力や自分の考えを伝える表現力を入学後に磨くための基礎的な力を知るための出題
2.記述問題のポイント
- 文章中から答えの手がかりとなる箇所を探し、問われていることに合うように情報を整理し、答えをまとめる。
- 問題文をよく読み、必要な条件を満たすようにする。
- 日本語表現(文のねじれ、誤字・脱字)なども採点対象。
- 記述問題は複数出題されることが多く、配点も高いので必ず取り組むようにする。
3.語彙、知識に関する問題のポイント
- 慣用句、ことわざ、熟語の成り立ち、文法問題、文学史は頻出。
- 幅広い内容の文章に親しみ、難解な語にも慣れる
4.韻文に関する問題のポイント
- 俳句、短歌、詩の基本的な決まり、修辞技法は頻出。
- 過去問で練習してなれることも有効(問う内容は似ていることが多い)
5.漢字の書き取りのポイント
- 語彙力の基礎として重要視している。
- 解答欄も大きくしてあるので、細部まではっきりと記入する。
社会科の入試問題について
社会科教員の先生より社会の入試問題についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。
社会の出題の特徴
1.入学してからの授業内容の特徴
①地理、歴史、公民ともに教科書レベルの基本的な内容の定着を図る。
②考える力・意見を伝える力を高める。
③ICTツールを活用し、様々な知識を活用、融合させ、探求的な学習を行う。
2.入試問題で求めること
- 基本用語、人物、地名について分かっている(正確に漢字で書ける)
- さまざまな出来事、事柄について説明できる(「なぜ?」を理解している)
- 今の社会について関心をもち、学習内容とのつながりをつかめている
3.入試に向けての学習
- 基本的な事柄をよく理解する
- 漢字で正確に書く
- 過去問を丁寧に解く
- 時事問題は2021年11月末までを範囲とする
※世界で起きていることに興味関心を持つことが大切だが、まずは場所はどこなのかなど基本的なことから興味を持ってほしい
理科の入試問題について
理科教員の先生より理科の入試問題についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。
理科の出題の特徴
1.入学後の学習について
基礎的な知識や計算力を土台に、観察や実験、課題学習を通して、論理的に考え、表現できる力を養う
2.受験生に求めていること
- (1)基礎・基本をおろそかにしない。
- (2)時事や身の回りの自然に関心をもつ。
- (3)図や文章の意味を読み取り、考えを組み立てることができる。
- (4)言葉や部を適切に使って、考えを組み立てることができる。
- (5)最後までやりとげる。
3.出題と配点
物理・化学・生物・地学の4分野から15点ずつ計60点の出題。各分野からまんべんなく出題するので苦手分野を作らないように学習を進めることが大切。
4.入試に向けての学習
- 基礎的な知識や、時事や身の回りの自然を再確認する。
- 文章や図の意味を読み取る練習をする。
- 文章で答えたり、図を描いて説明したりする練習をする。
入試について
入試広報部部長の先生より入試概要についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。
入試概要
1.合否に関する傾向
- 確実性を上げたい場合は、2月1日の受験をお勧めする
- 複数回受験すると経験を積むことで本人の実力が発揮しやすくなり、自分の得意分野が生かせる回も出てくる可能性が高くなる
- 繰り上げ合格は出しているが多くはない(2回以上の受験者を優遇する)
2.当日の入室や退室
- 当日の持ち物に「健康チェック表」を追加(HPから各自ダウンロードする)
- 帰りは入場順になるので、午後受験がある場合は早めに入室する(30分程度の差は生まれる)
- 例年よりも1教室あたりの人数を少なくして試験を実施する
3.合格発表について
- 当日の19時(2月2日は19時30分)にホームページで発表
※校内の掲示発表は行わない
学校訪問を終えて
全体的に例年と同様の出題傾向で、中高での学びにつながる力を問うものになっています。
大妻中学が求める力は、各科目で共通しています。
図表や文章を読み取る力、自分の考えを言葉にして伝える力です。
入試までに積み上げてきた努力が評価されやすい入試、今後の社会でますます求められる力を問う入試であると感じました。