鷗友学園女子中学校説明会レポート(2020年11月18日)
本日はオンラインで行われた鷗友学園女子中学の学校説明会を、受験ドクターの浦野一弘講師がご紹介いたします。
webで行われた説明会参加後に、広報部タナカ先生によるオンライン学校見学が行われた。
初代校長市川源三先生の掲げる「学習者中心主義」「自学自治・児童創造・全人教育」、そして跡を継いだ石川志づ先生の掲げる「英語教育・国際理解教育・キリスト教」をもとに、自由な教育を重んじて学校内の全てを学びへつなげる「日本一学校らしい学校」を目指す。
小田急線経堂駅より徒歩8分、東急世田谷線宮の坂駅より徒歩4分
2020年11月18日に行われた鷗友学園女子中学の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は鷗友学園女子中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©鷗友学園女子中学
校長ご挨拶
大井正智学校長より、ご挨拶と教育理念についてお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。
学校長ご挨拶、鷗友学園の理念「慈愛と誠実と創造」
市川先生は当時の女子教育のリーダーであり、女子教育に生涯を捧げた人物である。
「女性である前にまず一人の人間であれ」「社会の中で自分の能力を最大限発揮して活躍する女性になれ」という教えで女子教育を先導した。
その理念は「学習者中心主義」「自学自治・児童創造・全人教育」にある。
これを鷗友学園内でも実践し、例えば席替えは3日に1回行う、誕生日会を校長室で開く(中学1年のみ)などをして、生徒自身が学校の空間を自分のものになるように工夫している。
昭和15年に市川先生の後を継いだ石川志づはここに「英語教育・国際理解教育・キリスト教」を加えた。当時戦時中だったにもかかわらずキリスト教や英語を導入した。
授業や部活動だけでなく、友達とのお喋りや先生との会話を含めた学校内の全てが大切であり、全てが自分の学びにつながっていくと考えている。
→鷗友の学びは「幕の内弁当」(最高の素材を揃えて1つずつ作り上げるもの)にたとえられる。
これこそが学校であると考えており、鷗友は「日本一学校らしい学校」を目指すことを掲げる。
コロナ禍での取り組みについて
急な対応になったが、「やらなければ鷗友ではない」の理念のもと出来る限りのことを行った。
3月下旬から高校生を対象にオンライン授業を実施
4月上旬から1日4コマのオンライン授業を開始
5月中旬から「学年共通時間割」で授業を実施
5月下旬から「クラスごとの時間割」に変更
6月上旬から分散登校および中1初登校、対面とオンラインの併用
6月19日から登校開始
9月1日から通常登校開始
本校には園芸の授業があるが、自宅にキットを郵送して育て方をオンラインで指導する形式を取った。
また満足度アンケートを行い、中1が8割程度の満足度だったが、高校生は6割程度にとどまった。先生に質問ができる授業に人気があった。
このように、再び同様のことが起きてもすぐに対応できるようにしている。(続く)
入試について
1回目 2月1日 募集約180人 2回目 2月3日 募集約40人
当日は検温と手指消毒を実施し、発熱者(37℃以上)は別室受験となる。
1教室あたりの受験者数を減らし、席の間隔を空ける。
入試の範囲や難易度については例年通りを予定している。これは鷗友の入試は思考力が求められることが多く、一問一答形式の試験ではないため。
第2回合格者のうち再チャレンジ合格が33人おり、全体の約3割いた。ここから、問題に慣れることで点数が上がったのだろうと考えられる。したがって、過去問を丁寧に取り組むことで問題に慣れることが重要。
入試に向けてのアドバイス
受験者(お子さん)の「安心感」が重要。
何より親子のコミュニケーションが大切。
結論が欲しいのではなく悩みを聞いて欲しいので、結論を急がせず、考えを整理させるようにする。
勉強以外で悩んでいることも多いので、勉強以外の不安のケアをしていく。
学園の「今」
中1学年主任の中村 俊明先生から学園の「今」についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
現在の学園生活
先生も含め皆緊張していたので、教員は「全力で歓迎しよう」と決めた。
「今日を6年後に卒業するまで忘れないで行こう」「ここはあなたが活躍する場所です」「あなたの周りの267人はあなたの仲間です」
生徒の感想で「忘れないで行こう」に多く共感してくれた。
2日~18日は分散登校およびオンラインでの授業を行い、19日に一斉授業が始まった。
中1の行事も多くが中止になってしまったが、6月に行く予定だった「鷗友学園追分山荘(軽井沢)」での山村生活は、1泊ではなく日帰りで行くことにした。往復6時間に対して滞在は3時間ほどだったが、その分自由時間を1時間ほど設けるなど自由を多く与えた。
生徒からは「他の生徒と長時間一緒にいられることがよかった」という感想をもらった。
追分山荘に行くことを高3生に伝えたところ、「よかったですね」という言葉が返ってきた。自分たちもこのコロナ禍で大変な思いをしている中で後輩を思う気持ちを持って過ごしていることに感動した。
学校訪問を終えて
中村先生の話は説明というよりも感想に近いものでしたが、生徒に対して親身になって接してくれていることがよく分かり、入学後に自分の娘がどのように扱われるかがイメージしやすいものになっていました。