2020 淑徳中学|学校説明会レポート②



淑徳中学校説明会レポート②(2020年7月14日)


本日はオンラインで行われた淑徳中学の学校説明会を、受験ドクター国語・算数・理科・社会講師の久米 光太郎がご紹介いたします。

職員室の壁がホワイトボードになっているので、生徒の質問に先生が答えるときにそのまま書くことができる。英文で書かれた洋書コーナーや予約制の自習室を備えた図書館。創立120周年の記念講堂は大型モニターがついている。CA教室では英語のオンラインスピーキングや情報の授業を行う。教室にはモニターやスクリーンがありパワーポイントなどのスライドを使うことができる。

6年間で生徒が伸びる学校であり、2020年度は東大合格者3名,京大合格者1名を出している。難関大学合格者数は10年間で倍増した。「10年で伸びた学校」に連続でランクインしている。国公立大学の入試に対応できるカリキュラムを取っている。

バス
都営バス[堀割停留所]…徒歩0分
池袋駅東口より8分(⑥⑦⑩⑫⑬乗り場)
Hareza池袋より6分
王子駅、王子駅前駅より12分(⑧⑭乗り場)
電車
都営三田線[西駅]A3出口…徒歩3分
JR埼京線[板橋駅]東口…徒歩10分
東武東上線[北池袋駅]東口…徒歩15分
東京さくらトラム(都電荒川線)[庚申塚駅]…徒歩4分

2020年7月14日に行われた淑徳中学の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は淑徳中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©淑徳中学

プログラム

校長ご挨拶

夘木幸男校長より、学校理念、教育方針についてお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

淑徳フィロソフィ

「淑徳フィロソフィ」を大切にしたい。建学の精神は「利他共生」。約130年前の設立当初は女子校だが今は共学。浄土宗の尼僧であった創立者、輪島聞声先生のことばである「進みゆく 世におくれるな 有為の人となれ」は、先見性と共生の心、教育にかけた情熱を表している。淑徳メソッドにより、大学入試改革に対応できる学力・語学力の養成をしている。自ら目標を設定する自立型人間になってほしい。教育理念の3Ⅼ(Life・Love・Liberty)に根ざした心の教育を行っている。

教育内容について

教頭の平山千晶先生から教育内容についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

教育方針

コース編成は学習の質を高め総合力を育成するため。中学生は東京大学などの難関大学や医学部合格を目指すスーパー特進東大セレクトコースと、基礎学力を充実させるスーパー特進コースに分かれる。どちらのコースも進度は同じだが、学びの深さが異なる。どちらのコースも「授業×ゼミ×自宅学習」を基本サイクルに学習習慣をつける。高1になると、スーパー特進東大セレクト、スーパー特進、特進選抜の3コースに英語力を身につける1年留学コースも入れ4コースになる。英語教育も充実しており、英検取得率も高い。高2・3になると上記3つの普通クラスはそれぞれ文系と理系に分かれる。進級時はコースやクラスの入れ替えがあり、ステップアップするチャンスがある。また。国公立対応型カリキュラムを取っているので、週34時間以上を確保している。多様性に対応する世の中で活躍するために受験科目を絞らないカリキュラムにしている。授業に加えて放課後ゼミや夏春講習がある。中学生は全員参加、高校生は60~100講座ある夏期講習などに参加する。予備校や塾に通わずに大学に合格している生徒も多い。全コースとも、部活動との両立を薦めている。東大セレクトクラスに在籍し部活に入って東大に合格した生徒もいる。部活は強制ではないが、文科系19、体育系11の様々な部活があるので、きっと合うクラブがある。是非入ってほしい。生徒は日々のびのびと過ごしている。朝は般若心経を唱えるお務めがある。中学生はそこでスピーチする。その後に10分間の朝読書をして、HRを行う。建学の精神に通じることばを毎朝唱える。基本はお弁当持参。放課後は部活をしたり、お互いに勉強を教え合ったりしている。体育祭などの学校行事はとてもさかん。仏教や情操教育を基本にした、他人を思いやる生徒を育てている。携帯電話は原則持ち込み禁止、あいさつや人に迷惑をかけないなどの公共マナーの指導は大切。仏教説話などを通じ、教育理念の3Ⅼ(Life・Love・Liberty)の尊さを学んでいる。

入試情報について

入試広報部長の石原克哉先生より入試についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

入試情報について

一般入試にはスーパー特進東大選抜入試、スーパー特進入試、英語入試がある。スーパー特進東大選抜入試は2/1午後と2/2の午後の2回。スーパー特進入試は2/1午前と2/3午後の2回。英語入試は2/1午前・2/1午後・2/2午後の3回。2/1午前のスーパー特進入試のみが2科4科選択。そのほかの3つの入試は2科のみ。2科4科の合格判定は、それぞれに合格基準点を設定し、どちらかをクリアすれば合格。2/2午後のスーパー特進東大選抜入試にはスーパー特進へのスライド合格あり。2/3午後のスーパー特進入試にもスーパー特進東大選抜へのスライド合格あり。スーパー特進東大選抜入試の方が問題の難易度が高く、模試などの偏差値も高く出ている。複数回受験するときは合格資格は保持できるので、合格したうえで特待生や東大選抜狙いで複数回受ける人もいる。英語入試の試験科目は書類審査(英検3級レベルの資格)、算数(四則計算)、作文(日本語)、面接(英語)。
帰国入試も2コース募集している。出願資格は海外に1年以上在籍、帰国後3年以内。資格外と思った方も本校に相談してほしい。試験科目は国語・算数の筆記試験と日本語での面接。2021年度から英語での面接も選択可能になった。試験日は12月5日。合否はすぐに発表される。手続きの締め切りは2月11日。

大学入試報告

高等部部長の河井博臣先生より大学への進学についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

大学入試報告

2020年度は東大合格者3名,京大合格者1名を出している。難関大学合格者数は10年間で倍増した。国公立大学の合格者は75名(昨年は48名)。早慶上智ICU東京理科大の合格者は116名(2008年は50名)、GMARCHの合格者は193名(2008年は91名)。世界大学ランキングの上位に名を連ねるトロント大やキングス・カレッジ・ロンドンにも合格者を出している。医学部医学科の合格者8名。東大選抜クラス30名の中で国公立大学現役合格者は東大2名を含む16名。現役大学進学者の中での文系理系の割合は文系61%。理系36%。高1は文系理系混合型のクラス編成で2年次から文理に分かれるので、進路をじっくり考えることができる。ひたすら勉強だけをやらせるのではなく、部活や学校行事を大事にしている。塾に通わなくても難関大学に進学する生徒も多い。

学校訪問を終えて

今回の説明会全体に参加した折、学校理念である「感恩奉仕」が学校全体で実践されているのだと肌で感じるできごとが2つありました。
1つは、説明会の会場に向かう際や学校見学を行っている際に、生徒がこちらから挨拶をする前に挨拶をしていたことです。それも1人や2人ではありませんでした。「自分を支えてくれている誰かに常に感謝をすること」を、他者への礼儀として実践していることに非常に感心しました。
もう1つは、司会進行役やパネリストとして登壇してくれていた生徒に対して、「緊張していたのによくがんばったね」と先生が壇上で労いの言葉をかけていたことです。台本にそう書かれているとは考えにくいので、本心からの発言と思われます。常日頃から生徒への最大限の気配りを心がけているからこそ、そのような発言ができるのだと思いました。
ただ単に学力を上げるだけでなく、人として大切なことを学校全体で学び取る姿勢が強く感じられた説明会でした。