2020 高輪中学|学校説明会レポート②



高輪中学校説明会レポート①(2020年7月1日)


本日はオンラインで行われた高輪中学の学校説明会を、受験ドクター国語・算数・理科・社会講師の久米 光太郎がご紹介いたします。

「見えるものの奥にある、見えないものを見つめよう」という教育理念のもと、授業・部活動・体験学習を通し、生徒一人一人に向き合ってバランスのよい人間形成を目指していくことが強調されていました。

都営地下鉄浅草線・京浜急行線「泉岳寺駅」A2出口から徒歩3分
都営地下鉄三田線・東京メトロ南北線「白金高輪駅」出口1から徒歩5分
山手線・京浜東北線「高輪ゲートウェイ駅」出口から徒歩6分

2020年7月1日に行われた高輪中学の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は高輪中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©高輪中学

プログラム

校長ご挨拶

平野豊校長より、ご挨拶がありました。
その中から一部を紹介いたします。

ご挨拶

・本校は6月から学校再開、平常どおり登校して6時間授業、一部制限もあるが部活も行っている。

立地について

港区にある中高一貫の男子校、地名がそのまま校名になっている。最寄り駅の泉岳寺駅、白金高輪駅に加え、新駅の高輪ゲートウェイ駅ができて通いやすくなった。神奈川県からの生徒が全体の約1/4、埼玉や千葉から通う子もいる。都心にありながら落ち着いた環境。赤穂浪士で有名な泉岳寺、旧高松宮亭などがある。

歴史について

明治18年創立、今年で創立135年の男子校。京都の西本願寺が京都に作った学校が移転、途中で仏教から離れた。平成元年から中高一貫校、平成26年には高校募集停止して完全中高一貫になった。

教育理念

「見えるものの奥にある、見えないものを見つめよう」。物事の内面の深い部分に目を向けて本質を大切にさせたい。中高一貫の6年間で情緒や感性なども成長する。子ども一人一人で違う。そういう目に見えないものを大切にしたい。授業も本質を探究する観点から行い、理科も観察実験が多くなる。休校期間中は桜の花びらをシートに並べていくという授業をやった。全員分の桜の花びらを教員が用意して郵送した。子どもたちが実際手に触れることで探究心や興味関心が生まれてくる。
国語では作文という科目を設けている。授業の中で表現力や発想力を養い、真摯に学ぶ姿勢を育みたいという理念。

・理念のもとにある教育目標は2つ。一つは人を育てる指導、社会性を身につけさせていく。人に迷惑をかけないこと、社会に貢献できること。そのために基本的な生活習慣を確立させたい。生徒に持たせる手帳に日々の出来事や感想などをまとめさせて、担任とやりとりしている。自分の生活を自己管理できることが大事。休み時間でもいろいろなところで生徒と教員が関わっている。専任教員の割合は全体で8割、5教科の専任の割合は88%。クラブであったり補習であったり、朝から夕方まで子どもと関わっている教員が多い。学習面・人間関係など生徒の様子を多くの目で見るために。ちょっかい出したの出されたのなどということは例年ある。そういうことを通じて思いやりの気持ちを育てる。複数の教員で対応している。
もう一つは大学へ進学させる指導。中高一貫校なので目標は大学進学、授業で基礎力をつけて思考力・判断力・表現力を養う。カリキュラムは6ヶ年一貫の継続的な学びを重視、先取り学習をして5年間で6年の内容を終え、最後の1年は演習重視。大学入試センターから発表があった四技能や記述式の問題はなくなるが、基礎力の上に立った知識経験は大事。
授業・部活動・体験学習でバランスのとれた人間形成をしていく。高輪は「学校らしい学校」でありたい。

教育方針について

教頭先生より教育方針についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

6ヶ年一貫の教育

・高輪では6ヶ年一貫の教育をしている。前期→中期→後期に分けてとらえる。前期では学校生活の基本を身につける。生活習慣を身につける、学習不振者を出さず部活動などのバランスを取ることが大事。中期はさまざまな選択から決定・伸長をしていく時期。文理分けに向けての考察や、法律経済などの職場訪問をして、高1での大学見学して秋に文理分けを決定。後期は仕上げの時期。学習における仕上げは大学進学。生涯続く友人を作ること、後輩を指導して引き継ぐことも大切。
・6ヶ年のクラス編成について。前期では6クラス均等(クラス替えあり) 中期は2クラスが選抜クラス、4クラスが一般クラス。後期では文系・理系に分ける。国私立で分けてはいない。自由に科目の選択できる。国数英は時間数が多い。中2か中3前期から高校の内容に入る。中1の最初でつまずくと大変なので我々にとっても前期での細やかな指導は大切。中学生のうちで数検・英検・漢検などの準二級取得している生徒も多い。
体験学習は中1〜3、高校まで様々なものを行う。中3・高1での希望制短期留学ある。
中1は上高地での自然体験学習。飯盒炊爨や合唱練習。中2は会津で農工芸体験学習。中3は西日本探訪。沖縄での平和学習や島での民泊。高2は海外学校交流。農場でのファームステイや、海外の生徒とバディを組んでのアクティビティをする。今年度は実施困難だが時期や形を変えて実施したい。(続く)

クラブ活動

・クラブ活動もしっかりと行っている。加入率。中学は90%、高1は84、高2は63.高3は67%。

大学進学状況

今年の卒業生は入試改革もあり、浪人を避ける安全志向。AOや公募推薦で早々と合格を勝ち取った生徒が多かった。223名中、国公立22名。現役大学進学率75.3%。GMARCHなどの中間層が厚みを増している。

入試について

入試広報の松崎先生より入試についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

入試概況

・志願者が昨年1402名→今年1703名と増えて例年より倍率高くなり3倍となった。通常は2.5倍。
・試験は4回。2/1午前、2/2午前、2/4午前の4教科入試と、2/2午後の算数一教科入試。
4教科入試は合格者平均点である約60%、320点満点の192点を目標に練習してほしい。
・入試日程の変更はなし。出願は1/10より。締め切りは前日の23:59まで。算数午後は当日の11時まで。合格発表は当日の午後5時。算数午後は当日21時。1回25000円、同時出願だと2回25000円、3回35000円で受験可能。

質疑応答

①どんな雰囲気の生徒さんが多いのか→いろいろなタイプの生徒がいる。中1ではおとなしいけれど徐々に打ち解けてくる。
②複数回受験の優遇措置→辞退者が多く出たときの繰り上げ合格のとき、2回以上受験した人が候補になる。今年は0名。去年は3名。

学校訪問を終えて

数年前は大学進学実績を伸長させることにこだわりを持った説明がなされていましたが、今回の説明会では自然体験学習など様々な活動に焦点が当てられていたのが印象的でした。