2021 豊島岡女子学園|学校説明会レポート④



豊島岡女子学園学校説明会レポート④(2021年10月10日)


本日はオンラインで行われた豊島岡女子学園の学校説明会を、受験ドクター 代々木校校長の江田勝が行ってきました。
茶室、エアロビクススタジオ、トレーニングルーム設備あり。
学力と人間力を磨き育てることを目標に、授業や講習などを充実させ、また、生徒が主体となって取り組む環境を多く作っている。

JR・東京メトロ・西武線・東上線・都バス・私バス「池袋駅」 徒歩7分
東京メトロ有楽町線「東池袋駅」 徒歩2分

2021年10月10日に行われた豊島岡女子学園の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は豊島岡女子学園ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©豊島岡女子学園

プログラム

校長ご挨拶

竹鼻志乃校長より、豊島岡女子学園の教育に関するお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

ご挨拶

明治25年、川村ツネが女子裁縫専門学校として創立。その後昭和23年に池袋に移転し豊島岡女子学園と名称を改める。
校庭はテニスコート2面分だが、校舎内には3つの体育館のほか、エアロビクススタジオやトレーニングルームなどの設備ある。埼玉の入間にグラウンドを持つ。
通学地域は広く、なかには新幹線を使ったり2時間以上かけて通学する生徒もいる。
始業は8時10分、下校は繁華街がにぎわう前の時間に設定している。
教育方針は3つ。道義実践、勤勉努力、一能専念。
毎朝5分間の運針がある。無心になる、基礎の大切さを知る、努力の積み重ねの大切さを学ぶ、特技をもつことを目的としている。休校期間も運針の動画配信を行った。
休校期間中について。自分専用の端末を持っていない生徒や、ご家庭において自由な時間帯に端末を使用できない状況があることをふまえ、あえて時間割を組んだ同時双方向授業の形式を取らなかった。5月にオンライン個人面談を実施。6月は受験生である高校3年生のみ質問や相談のために登校できる期間を設けた。

教育理念

学力と人間力を磨き育てることを目標に、授業第一、クラブ活動も全員参加、学校行事も生徒たちに企画・運営をさせる。
来年度より完全中高一貫教育となる。(高校募集なし)
3年前より「志力をもって未来を創る女性の育成」というスローガンを掲げ、科学的思考で課題解決できる力、挑戦する力、世界で活躍できる力という3つの力をバランスよく育む取り組みを行っている。
文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール指定校の支援を受け、レベルの高い他校との交流の場も増えた。
桃李祭は昨年は在校生のみで、オンラインで行った。
としまつり on the webを実施。
以下、在校生の言葉。
豊島岡生は一人ひとり、自分の好きなこと、得意なことを頑張っている人が多い。好きなことを好きと言える環境が心地よい。個性豊かな生徒が多い。学校全体が活気にあふれている。多種多様な仲間の存在を誰も否定せず受け止め、応援することができる風潮が魅力。

2020年入学生徒の様子

中2学年主任の本谷先生より2020年入学生徒に関するお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

キャリア教育と進学指導

中1学年主任の先生からキャリア教育と進学指導についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

豊島岡女子学園のキャリア教育・進学指導について

中学生のうちは視野を広げ、さまざまなことに興味・関心を抱いてほしい。
多様な取り組みについて
パソコン → 中1 パソコンの使い方、パソコンで資料作成(課題はキャリア)、ポートフォリオ
卒業生の力 → 中1・中2 「輝く先輩に学ぶ」(卒業生の講演)、中2 卒業生インタビュー
国際理解 → 中1 食を通した国際理解、中2 国際的な社会問題、中3 SDGS 提案
任意参加 → Academic Day 課題・自由テーマなど
          探究型 科学コンテスト・日経ストックリーグ・哲学カフェなど
          体験・講演 コンサル1日体験・社会科シンポジウムなど
高校生になると、イメージした自分の生き方を実現していくために具体的に自分の進学先を探す。
進学指導について。
学年統一した進学指導体制、進学通信を定期的に発行、目標達成のためのアドバイス
授業、実力養成講座(高2、高3)、夏期講習・冬期講習(中2~高3)・直前講習(高3)
講習では、中3~高2は基礎学力の拡充定着を目指し、高3では受験に直結した実戦力の強化を目指す。これらは豊島岡女子学園の教諭による指導なので、授業の進度や生徒の状況をふまえた講習内容となっている。そのため、多くの生徒たちが学校での講習を利用している。
高3になると、個別に解いた過去問の質問や添削を頼んでくる。

各教科の入試について

入試についてのお話しがありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

入試について<国語>

求める力→読解力・思考力・表現力の3つと、それらを実社会で活かしていくためのコミュニケーション能力。そのうち、入試では読解力・思考力・表現力の3つを問う。
入試問題について
時間は50分、文章形式は長文2題(論理的文章・情緒的文章)※2題で7000字程度を目安
漢字、記号・抜き出し、記述(45字~90字程度を2題)
漢字の解答は字形と画数を意識。続け字注意。
選択肢の解答は
➀問題文のテーマを理解 → 筆者が何を伝えようとしているのかを考えること
②根拠を正確にとらえる → 問われている事柄と密接な表現を探すこと
③各選択肢の適否を判断 → 間違った箇所を探すこと(消去法を用いた解法)
以上3点がポイントとなる。
日々の学習での留意点
客観的読解力(根拠をたどり思考する)→実践的解答力(的確に表現する)

入試の出題形式<算数>

大問6題(小問⑱題)、1問5点または6点、解答のみを解答欄に記入
求める力は下記の4点。
➀基礎力(計算、数え上げの力)
②条件を整理する力
③規則を見つける力
④空間をイメージする力
※上記それぞれについて実際の入試問題を解説

大問3題(小問25問程度)、単語記述問題(漢字間違い・ひらがなは✕)、番号選択問題(語句・正誤)、短文記述問題(20字程度)
解答用紙は昨年度より理科と社会を合わせてB4サイズになっている。
求める力→➀正確な知識②知識が応用できるかどうかの2点。
知識を単純に問う問題は正答率が高い。逆に正答率に差が出る問題として、並び替えなど年代を問う問題(歴史)や、三権のしくみやその相互関係(公民)などがある。
さらにこれからの世の中では、総知識を応用する力が求められていることから、与えられた条件の中から解答が導き出せるかどうかを測るための出題もしている。図表や統計資料の読み取りや、前後の文脈から類推して解答を予測してほしい。
時事問題は新聞やニュースへの関心、背景や因果関係に注意。
社会の平均点は例年おおよそ30点~35点の範囲におさまる。40点以上取っている受験生の合格率はかなり高くなっている。

入試の出題形式<社会>

大問3題(小問25問程度)、単語記述問題(漢字間違い・ひらがなは✕)、番号選択問題(語句・正誤)、短文記述問題(20字程度)
解答用紙は昨年度より理科と社会を合わせてB4サイズになっている。
求める力→➀正確な知識②知識が応用できるかどうかの2点。
知識を単純に問う問題は正答率が高い。逆に正答率に差が出る問題として、並び替えなど年代を問う問題(歴史)や、三権のしくみやその相互関係(公民)などがある。
さらにこれからの世の中では、総知識を応用する力が求められていることから、与えられた条件の中から解答が導き出せるかどうかを測るための出題もしている。図表や統計資料の読み取りや、前後の文脈から類推して解答を予測してほしい。
時事問題は新聞やニュースへの関心、背景や因果関係に注意。
社会の平均点は例年おおよそ30点~35点の範囲におさまる。40点以上取っている受験生の合格率はかなり高くなっている。

入試の出題形式<理科>

大問4題(小問25問程度)、物化生地(4分野)を毎年出題(実験や観察の読み取りなど)、単語や短文の記述、選択肢、数値(答えのみ)
豊島岡ではアドミッション・ポリシーとして➀基礎基本を大切にする人②努力を重ねて自らを高めたい人③さまざまなチャレンジを楽しみたい人の3点を挙げている。理科の問題では➀に関して、基礎基本を問う問題を必ず出題するので、そこは必ず得点してほしい。
問われている事柄を科学的に推測する力を重視。科学的な推測を進めるためには思考の根拠となる正確な知識や、与えられた条件を整理し、考えを進めるうえで必要な材料だけを取捨選択できる力が必要となる。このような問題において合格者・不合格者の差がついた。
解答における注意点
問題文中の指示に従う(文字指定、字数指定、解答数指定、割り切れない数値に関する指定)

入試概要について

入試広報の岸本先生より入試概要のお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

2021年度入試についての報告

基本的には例年と同じだが、新型コロナウイルス感染症対応のため、合格発表や入学手続きにおいて若干変更あり
→合格発表は各回ともに試験当日の21時頃に行う。また、入学手続きは第1回試験が2/2の21時~2/3の12時、第2回試験が2/3の21時~2/4の12時、第3回試験は2/4の21時~2/3の12時となっている。
第1回試験では募集人員に対して志願者が非常に多い。ただ、合格者も多く出すため実質の倍率は2.5倍だった。今年度は合わせて269名が入学。
今年は昨年よりも欠席者が少なかった。
入試得点結果(HPにも記載)
出願はすべてweb出願。1/10(日)0時~。第1回~第3回をまとめて出願したら有利かと聞かれることもあるが、そのようなことは一切ない。

新型コロナウイルス感染症対応について

豊島岡女子学園独自の対応として、3回とも入室順に着席してもらい3つのグループに分けて時間差で入試を実施。玄関に入った段階ではどのグループで受験しているかがわからないため、HPで受験番号ごとに予定時間を掲載し対応。
併願校についてのアンケートがあるが合否には全く関係なし。桜蔭(33%)、女子学院(22%)、吉祥女子(10%)、雙葉(6%)、鷗友学園(4%)、その他となっている。
合格発表は専用サイトにて行う。掲示も蜜をさける時間帯で行う。
手続きもweb出願サイトから行う。
試験の翌週の土曜に合格者ガイダンスを行う予定だったが、蜜をさけるためオンラインにて実施。
合格証や入学許可証は渡す必要があるため、期間を設けて分散して登校してもらった。
その際に最新の通知表のコピー(3学期制なら2学期のもの、2学期制なら前期のもの)を提出してもらう。合格後に必要となるので、事前に用意しておいてほしい。

繰上げ合格候補者について

志望状況を伺うために通知を取りに来てもらう。各回ではなく3回ぶんをまとめて繰り上げる方式。
合格者は2月5日の12時までに手続きなので、それ以降に繰り上げ合格を発表し、のべ45名のうち24名が繰り上げ合格になった。複数回受験者を優先的に繰り上げる方法をとっている。
今年度からアドミッションポリシーを掲載している。
2022年度入試について
日程・試験科目など変更の予定はない。
感染症対策はしっかりと行う予定。

学校訪問を終えて

校長や先生からの話だけではなく、在校生を中心に生徒の実際の様子、実際のインタビューなどを多く取り入れていて、学校の雰囲気がとてもよく伝わる構成になっていたと感じます。
特に、コロナ禍・緊急事態宣言下でどのような学校生活なのかは、ご家庭がとても気になる部分かと思いますが、その点もかなり時間を割いて動画も含めて説明をなさっていたことが好印象でした。