皆様こんにちは。
算数・理科担当の大木快です。
今回もチューリップを扱います。
とは言っても、お花そのもののお話ではありません。
テーマは「実験観察問題」
何か大げさになってしまった…
「何を知っているか」よりも
「与えられたデータから何が読み取れるか」
が問われるのが実験観察問題。
つまり大切なのは、
結論より過程
ということ。
ところで実験観察問題が一番多く出題される分野は…
おそらく生物でしょう。
生物分野は暗記、と思われる方も多くいらっしゃると思いますが、
極論すると、この実験観察問題は、
知識を覚えるだけでは点数はあげません
という出題形式です。おのずと対策も異なってきます。
チューリップについては、過去に桜蔭と女子学院で
花の開閉に関する考察問題が出されています。
出題の概要は、
というものです。
桜蔭は空所補充、女子学院は記述といった違いはありますが、
どうやって花びらを開閉しているのか
を考えさせているところは全く変わりありません!
読解のポイント
花びら開閉の「仕組み」をつかむ
どちらの問題も、花びらを開閉する仕組みが理解できるかどうかで、得点できるかどうかがほぼ決まります。
内側の伸びと外側の伸びのデータを読んで、
伸びの違うに2種類の何か…何かに似ていますね…。
そうです。
バイメタル。
膨張率の異なる2種類の金属を貼り合わせてスイッチを入れたり切ったりする仕組み、あれです。
実験観察問題の対策
対策についてまとめておきます。
①実験観察問題に多くあたり、データの読み方の訓練をする。
国語の読解問題にも言えることですが、
出題者が読み取ってほしいと考えているポイントが必ずあります。
リード文だけでなく、理科の場合、データから読み取る力も要求されます。
ポイントを正しく読みとっていく練習を積むことが第一歩。
②疑問をもち、仮説を立て、検証する。
チューリップの開閉に疑問を持っていなくても、
その場で正しい読み取りができれば、問題は解けます。
ただ、日ごろから身の回りの現象に、
疑問を持ち、仮説を立て、調べて確かめる、
という姿勢があるのとないのとでは、決定的な差になります。
疑問に感じることがあれば、調べて確かめてみましょう。
こうした姿勢は、問題を解くだけではなかなか身につきません。
できれ自分なりの予想を立ててから、調べてみましょう。
その方が楽しいですし、そのまま実験・観察→考察の思考過程をたどることになり、
非常に有効な対策となるでしょう。
結果を予想しながら読めるようになれば、理想的です。
たとえば…ですが、
チューリップはなぜ開閉するか
などと疑問を発展させるのも面白いですよ。
③知っている知識を応用する。
今回の問題では、バイメタルの仕組みと同じと気がつけば、花びらの形の変化が容易に予想できることになります。もし問題中のデータから開閉の仕組みが読み取れなかったら、この問題では得点できません。
知っていることを他の分野に応用する力が、成否を分けることもあります。
前回のブログで紹介した成城学園校のチューリップも、花が終わり枯れました。いろんな色がかわるがわる咲いて楽しめました。1個だけ球根が取れたので、土から上げて保管しています。来年植えてみようと思います。小さいので、果たしてうまく育つでしょうか…
それでは次回お会いしましょう。